題:団塊世代を始めとする退職者らが持つ特技を児童教育に活かす取組に関する質問主意書
平成十九年度から「放課後子どもプラン」が始まり、子どもたちが放課後に安心して過ごせる安全な場を提供する取組が始まった。退職者らと教育現場を繋ぐ有効な手段として期待されている。 そこで政府に、退職者らが持つ伝統文化などの特技を教育の場で活用していく取組について質問する。 一 「放課後子どもプラン」は、文部科学省と厚生労働省が各自治体に協力を呼びかけて普及活動を展開していると認識しているが、政府としては「地域ぐるみの教育再生に向けた拠点づくり」の一環であると言明しているのだから、政府広報等で退職者らの参加を積極的に呼びかけるべきであると考えるが、認識を示されたい。 二 世論調査では、家庭の経済格差が子どもの学力格差やあらゆる文化にふれる機会に影響を及ぼしていると伝えられている。 こうした現状を是正するために、@経済的な制約から塾や習い事に通えない子どもたちを対象に、教師レベルの能力を持った退職者らによる補習の場を提供する、A同様に、工芸、書道、茶道、華道、武道等における伝統文化の技能を持った退職者らによる講習の場を設ける、などの方法が考えられる。 教育費を始めとする経済的理由が少子化の大きな要因と言われている。この少子化問題を解決していくという観点もふまえ、退職者らが持つ能力や技能を子どもたちに継承していくことは意義深いことであると考えるが、政府としてはどう考えるか、認識を示されたい。 三 退職者らと子どもたちをつなぎ合わせることができれば、本事業が目指す「子どもたちを見守り育む環境づくり」に結実し、助け合いの仕組みを社会に提供できると考える。また、大学生らの若い力を加えることが出来れば、世代を超えた助け合いの仕組みに発展させることが期待できる。 例えば、参加度合いに応じて加算されるポイント制を設け、退職者らには医療費の負担軽減や家事サービスの提供、生涯教育費や将来必要となる介護サービス費へ還元することが考えられる。 同様に、大学生らの卒業要件に福祉活動を取り入れ、その一部にこの事業での退職者らの参加実績を組み入れ、大学生らが退職者らに専門職員の補助等何らかのサービスの提供を行うことにより還元することなどが考えられる。 こうして世代を超えた総合的な助け合いの仕組みが創造されると考えるが、政府としては実現の可能性もふまえどう考えるか、認識を示されたい。 右質問する。 |