予算委員会の討論内容です。

参議院議員 牧山ひろえ 予算委員会 2009.1.26
予算委員会 参議院議員 牧山ひろえ
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○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。

 ただいま議題となりました政府提出の平成二十年度一般会計補正予算(第2号)及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)には反対、民主党・新緑風会・国民新・日本提出の平成二十年度一般会計補正予算(第2号)に対する修正案及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)に対する修正案には賛成の立場から討論をします。

 定額給付金に関する審議では、第一に、目的が生活支援か景気刺激なのか総理の説明がぶれ、不明確であること。所得制限もなく、実際に消費に回るかどうかも分からないので、どちらが目的にしても達成が難しいこと。第二に、対象者全員に行き渡らない可能性があること。DV被害で現住所を知られたくない人、ホームレスになってしまった人、また別居中の家族が世帯主に給付金を取られてしまうことへの配慮など、根本的な問題点があぶり出されました。

さらには、事務経費に八百二十五億円もの巨額な予算が計上されている上に、年度末の多忙な時期に自治体に過重な負担を強いることも問題です。同じ二兆円を使うのであれば、年金、医療、教育、福祉などに活用すべきとの意見が広く国民から寄せられています。

連合と経団連は雇用の安定と創出に関しての共同宣言を公表しましたが、こうした雇用対策にも一層の支援が必要です。世論調査でノーが七割を超えている事実も政府は重く受け止めるべきです。

 さて、オバマ大統領の就任演説で印象的だったのは、アイという主語はほとんどなく、ウイという言葉が主体となっていたことです。だからこそ世界中がその言葉に共感を抱き、感銘したのです。日本の政治は今全くその逆で、この定額給付金の問題一つ取ってみても、ウイではなくアイ、つまり、政府が自分たちだけで決めて国民の世論を無視した形で強硬に進めようとしています。

 最後に、再度申し上げます。

 政府は、この二次補正予算案から定額給付金の項目を削除し、私たちが提出した修正案を国民の声として真摯に受け止めるべきです。政府が一貫して認めていなかったはずの埋蔵金を、理念も目的も明確ではないばらまきに使うことはやめ、今緊急にやらなければならないことに有効に活用すべきであることを申し上げ、政府の補正予算案には反対、私たちの修正案に賛成の立場からの討論を終わります。